認証審査準備
まず、FSCの森林管理の原則と基準(和訳)を何度も読み、速水林業とその周辺地域の森林管理がどこに当てはまるのかを判断しました。認証取得の際には、テクニックやノウハウに走るのではなく、自分たちの森林管理が地域の環境に貢献する、というFSCの倫理観を持った森林管理の精神を理解するべきです。
FSCの森林管理の原則
1. 法律とFSCの原則の遵守
2. 保有権、使用権および債務
3. 先住民の権利
4. 地域社会との関係
5. 森林のもたらす便益
6. 環境への影響
7. 環境計画
8. モニタリングと評価
9. 天然林の保全
10. 植林
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資料の作成に当たっては、5年おきに林野庁に提出する「森林施業計画」をもとにして再編集、英文化しました。形式的な森林施業計画が多いなか、速水林業は実効性のある計画を策定していたため、FSCの事前資料はほぼ揃っていたといえます。
項目は、経営の基本方針、森林の現況、その他参考になるべきこと(林道、優良材生産、長伐期、育種、機械化、施行計画の運用・公開)、森林資源構成量、搬出、速水林業が所有する森林の歴史と将来、環境的配慮です。
従業員に対しては、原理原則に立ち戻って速水林業の施業をするよう指示し、審査に対して決して嘘をつかないように徹底しました。
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