一般に多くの国民の間では、地球温暖化に伴う近年の環境問題で、森林の有する多様な機能を再認識することが増え、CO2の吸収源としての森林の役割や、木材を燃料として使う木質バイオマス利用への期待も急速に高まってきています。このように、森林の重要性を理解しながら、「どのような森林がいいのか?」、「健全な人工林とは?」など、森林に対する具体的なイメージのないまま語り継がれています。行政や専門家といわれる人たちでさえ、抽象的な観念論に終始しています。新幹線など列車から見る車窓には遠景、近景にかかわらず必ず森林が見えるはずです。それほど身近にある森林に対して、その在り方・問題点などの理解が進んでいないのが現実でしょう。
また近年は、熱帯雨林をはじめ、各国の資源保護政策、新興国の急速な木材需要の増大などもあり、輸入材が以前のようにお金さえ出せばいくらでも手に入っていた状況が変わり、入手困難な時代へ向かい出しています。大きな製材工場や合板工場は、以前には当然のように海から来る木材を使うために港湾に建てられていましたが、近年はどちらもより山に近い内陸部に建てられています。これらはスギの供給が安定的で最も安い木材となったからにほかなりません。
林業を経営する者にとっては、国産材への回帰は大変心強いものではありますが、残念ながら安くなり購入側に魅力ある木材価格では森林への再投資が行われず、結果的に粗放林業に終始し、広大な未造林地が出現するに至っています。また、法人の所有する森林においても、森林管理に投資する合理的な株主説明が困難な場合が多く、放置されたまま適切な管理ができていない場合が多く見られます。あるいは、社内で森林・林業に関する知見の蓄積がないため、地域の森林組合に全て任せている例も多く見受けられます。海外では森林への投資はリターンが見込まれる有利なものとしての見方が一般的です。
森林管理には、科学的な知見と経験を有し、そして行政の複雑支援政策などを熟知して、木材利用面でのネットワーク情報を駆使しなければなりません。これらがそろって初めて適切な森林管理を行うことができます。
弊社は、我が国において森林管理のニーズが高まりながらも、管理が行き届かず、森林への投資が進まない現状を打開すべく、合理的で説明責任が果たせる森林管理の在り方から、マーケットを見つめ、販売まで含めた森林利用事業を実行すべき専門家集団としてつくられた組織です。
とくに、我が国で国際的なFSC森林認証を最初に取得した速水林業では、高品質のヒノキ材を環境に配慮しながら低コストで生産し続けています。弊社は、この速水林業と密接に連携し、速水林業の持つノウハウを活用して、従前の林業から脱皮した、現在あるいは将来の社会に適合した森林管理方策を提案します。
現在の森林管理に不安や不満がある皆様方はぜひ一度ご相談をいただきたいと考えております。きっとご満足頂ける提案をさせて頂きます。
今後とも皆様に信頼されるよう、森林・林業を見つめ直し、我が国の森林を再生することに最大の努力をはらい、ひいては地球環境に貢献することを目標に努力していく所存でございます。
代表取締役 速水 亨