東紀州・尾鷲・ひのきの会

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FSC認証制度とは

熊野灘に臨む森で育った強靭で美しい尾鷲ヒノキをお届けします。

一刀目と二刀目はカン。一生勉強です。

 

泉林業有限会社

製材業・素材生産業

泉 雅夫

 

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木は人間と同じ、一本一本個性がある。50年、60年・・・100年生きてきた木を敬い、そこに近づこうと、一生木に向かう。

 

 この世界に入って30年以上になる。山に立っている木の伐採・搬出、丸太の製材まで自ら手がけ、ずっと木と向き合ってきた。それでも、自分の仕事に満足することはないと言う。「自分のつくった製品は○○だ。」と自慢することも、自己の技を主張することもない。木に対する謙虚な姿勢が印象的。

 木は人間と同じで、全て一本一本性質が違う。工業製品のように同じパターンで挽くことはできない。それぞれの性質を読みながら、丸太から四角い材を切りだすのだが、50年、60年・・・100年生き続けた木は奥が深い。特に、製材するときの最初の一刀目、二刀目は、丸太の外見しか見えていないから、カンだけが頼りだ。そのカンを一生養っていく。地元の木を好んで扱うのも同じ。育ってきた山や育てられ方など、素性がわかる木を使いたい。得体のしれないほかの産地のものは、外見だけで、中身はわからない。

 「 うまくいったか、気になる。自分とこの木材や、ってわかるから心配」、この会を通じて直接、消費者に提供した材で建てた家のことを聞いたときの言葉だ。 自我が強い地元の製材業者が集まり、産直式で材料を提供し始めて、会の代表として不安もある。でも、原点に「地元の山をきちんとつくる」という共通の想いがあることはよくわかっている。

 「ちかよく(近欲)になったらあかん」、泉さんが口にした方言交じりの言葉は、目先の利益にとらわれてはいけないという意味をもつ。この産地がよくなるように、皆協力して、正直に、地道にやっていく、そんな意思が伝わってきた。今日はいいお天気。今も、山にいってらっしゃることだろう。