地元の木しかないちゅう頭やで
塩崎商店 製材業・素材生産業 塩崎 眞
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山から家まで、トータルに木の使い方を考える職人。
「大工仕事まで、わかるんよ。」簡単な家の図面さえあれば、木組みや木のつなぎ、強度などを考えて家一軒分に必要な部材を製材する。大工に「ここをこうしたら・・」と、頭のなかで描いている木の使い方を伝える。設計士が指定した木の使い方にも不適と思ったら意見する。家のこと、木のことをよくわかっているから成せる。
「地元の木しか買わないちゅう頭やで。」 素性をよく知った地元の木にこだわる。昔、小径木の間伐をした経験があり、どこにどんな山があってどんな木があるかわかる。"こういった木がほしい"と希望がでれば山から調達することもできる。まさに地域の山から家までがひとつにつながっている。
ただ、取り巻く事情は変化する。オイルショック時、製材品の価格はどんどん上がり、製材所にとっては儲け時。そのなかで塩崎さんは価格を上げなかった。価格の高騰は一時のことで、すぐに落ちることは目に見えていたから。目先のことに惑わされない姿勢で買い手の信用を得てきた。
日本の家のつくりや人々の暮らし方も大きく変わった。例えば、今は冷房が普及して家は乾いている、木の乾燥が進み木が反りやすい。木の芯が柱の中心にくるようにするなど、木が狂わないように特に気をつける。住まいまで考えた"いい材"を提供する。
嬉しいことは、家が完成して目の前によろこんでいる住まい手がいる、それが何より。